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東京油問屋市場が大納会を開催

 東京油問屋市場は12月15日、東京・中央区の東京シティエアターミナルで平成23年大納会を開催した。
 はじめに宇田川公喜建値委員長が挨拶を行い、震災にはじまり欧州経済やアラブの春など政情の不安を振り返った上で「油の価格も混沌としており、何をもって今の価格なのかモヤモヤしている。前回の立会いで大豆油とナタネ油を一律200円下方修正したが、大豆油は、ミール輸入が増え採算が厳しいこともあり、上値を前回(3,800円)から100円修正(3,900円)して立会いを始めたい」と述べ、今年最後の立会いを行った。
 建値はいずれも前回から同事に据え置き。大豆油は上値3,900円/中値3,650円/下値3300円、菜種油(赤水)は同4,000円/3,700円/3,600円、菜種白絞油は同3,800円/3,650円/3300円とした。
 続いて懇親会では、浅井修理事長が「世界の人口が70億人を超え、様々な資源の争奪戦が激しくなる。業界の今年のイメージを競馬に例えると、良馬場でスタートし、途中から風向きが悪くなったり、重馬場になったり足並みが悪くなった。しかし来年に向け騎手が上手に手綱を締めれば着外や降格にはならないと思う。しっかりと手綱を締めて乗り切っていきたい」と語った。
 また、来賓を代表して日本植物油協会(会長代理・J-オイルミルズ取締役常務執行役員)の善当勝夫氏が挨拶。「今年の相場は年初の予想からやや弱くなったが、大震災の影響や円高の負の面であるミール安で、結果的にコストがそれほど下がらず、難しい商談が続いた。しっかりコストに合った価格での商売を行っていきたい」と語った。
 その後、全国油脂販売業者連合会の金田雅律の乾杯の音頭で懇親に入り、東京油問屋市場の館野浩一副理事長の中〆で散会した。