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テーブルマークは「簡便・一食完結」な家庭用商品を強化

 テーブルマークは1月26日、2021年春季新商品発表会を開催し、家庭用冷凍食品新商品5品、リニューアル品3品、家庭用常温商品リニューアル品1品、業務用冷凍食品新商品6品を発表した。
 最初に、専務執行役員の斎田直樹営業本部長と、執行役員の泉貴成戦略本部長からそれぞれ挨拶があった後、戦略本部の栗山佳子マーケティング戦略部長より、冷凍食品とパックご飯の市場概況と、同社の販売状況についての説明があった。
 栗山部長によると、現在、冷凍食品とパックご飯は、堅調に推移している。堅調の背景には専業主婦減少による就業率の上昇があり、調理に回す時間はあまりないものの、中食や簡便調理の加工食品を購入する程度の資金的余裕はある、といった傾向が中期的に継続している。
 2020年春のコロナ禍の影響初期においては、同社の個食簡便系商品と冷凍玉うどんが伸長した。一方で、6月以降は家庭用冷凍食品の消費増も鎮静化の兆候が出始めたことに加え、継続する外食・観光産業のダメージにより、同社の業務用販売にも深刻な影響を与えた。ただし、自宅食機会の増加傾向は少なからず続いていくと予想する。
そこで、2021年春季新商品戦略として、同社の基幹品の持つ「価値の提供・強化・伝達」を基軸に据えての展開を打ち出した。家庭用においては「簡便・一食完結」や、冷凍玉麺に代表される「料理素材としての汎用性」といった価値提供の強化や再訴求を推進するとともに、人気商品のブラッシュアップ・拡販を行っていく。また、業務用については、コロナ禍において好調な中食ニーズや、変化しつつある消費者ニーズに対して、新製品投入にこだわらず、同社基幹品群が従来から持つ価値を提供する。
「簡便・一食完結」ニーズへの対応では、食べきりサイズ300gの米飯類に新たに「えびピラフ 300g」を加え、強化を図った。「食べきりサイズ300g」は、1食分にちょうどよいサイズと袋のまま電子レンジ調理できる簡便さが人気の個食米飯シリーズだ。
 コロナ禍以降に加速した「簡単に食べたい」というニーズへの提案として、スナック系の「たこ焼」カテゴリーもリニューアルした。だし感を楽しむ大人向けの「ごっつ旨い大粒たこ焼」は男性ワーキングシングルの購入者が多い一方で、おやつ感覚の「とろ~りたこ焼」は子育て世帯が多く購入していることに着目し、それぞれのターゲットをより明確にするための改良を実施。特に、「ごっつ旨い大粒たこ焼」の認知向上を目指し、生地のだし感をアップさせるためにカツオだしを追加して味わい深さを強めた。