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USSECが2020米国大豆バイヤーズ・アウトルック・カンファレンスを開催

 アメリカ大豆輸出協会(USSEC)は11月19日、オンラインウェビナー「2020米国大豆バイヤーズ・アウトルック・カンファレンス」を開催した。ウェビナーでは今秋収穫した2020/21クロップの米国産大豆の作柄や品質について需要家に向けて報告し、日本、韓国、米国から約400人が参加した。
 まず初めに、アメリカ大豆協会のデヴィ・スティブンズ氏がアメリカ大豆の現況報告を行った。
 ケンタッキー州で大豆生産を行うスティヴンズ氏は2021/20クロップ、大豆約1,214ha、トウモロコシ約1,100haを作付した。今年の春は悪天候に見舞われ、雨が続いたため、大豆、トウモロコシともに作付に3~4週間の遅れが発生した。また、作付後も雨は続き、過剰な降水量により一部の作付をやり直す事態にもなった。しかし、その後は適度な雨量に恵まれ、理想的な生育環境が整ったこともあり、順調に生育が進んだ。現在(11月19日時点)はトウモロコシの収穫が終了し、大豆の収穫を行っている。何度か雨で作業が中断したため収穫に遅れが出ているが、すでに約4割の収穫が終わっており、残り2週間ほどで収穫が完了する見込みだ。
 マーケティングについては、リスクの少ないヘッジ・トゥ・アライバル契約(HTAs)を検討しており、可能な限り先までの契約を結ぶことで、利益確定に臨んでいる。
また、スティブンズ氏は、農場に最新の設備を揃えていることを強調した。新技術により大豆の品質や容積重などを確認しながら収穫することができるため、より効率的な作業が可能となっている。さらに、現在、降水量が多すぎる状況で収穫せざるを得ないため、貯蔵庫ではなるべく水分を落として保管する技術が採用されている。こうした対応についてスティブンズ氏は、「世界で最高品質の米国産大豆を届けられるように努めている」と、米国産大豆に対する信頼を述べた。