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日伊国交150年記念ソイタリアンフェアを展開

 大豆を使った日本発のイタリアン「ソイタリアン(Soy-Italian)」を提案するシェフの団体である“ソイタリアンシェフの会”は、日伊国交150年記念として、全国30店舗以上のイタリア料理店と連携し、10月12日~11月30日までソイタリアンフェアを展開している。全国フェア展開に先立ち、9月20日、東京・港区のHATAKE AOYAMAにおいて記者発表会&試食会を開催した。

 発表会では、ソイタリアンシェフの会の幹事シェフであるピアットスズキの鈴木シェフ、イルギオットーネの笹島シェフ、アンティカ・オステリア・デルポンテのステファノシェフ、HATAKE AOYAMAの神保シェフらが、ソイタリアンフェアの趣旨・概要、メニューについて説明し、不二製油グループ本社の清水洋史代表取締役社長が新素材を紹介した。

 はじめに鈴木シェフが、ソイタリアンとは「大豆を使った製品をイタリア料理として表現していくもの」であると述べ、土地に合った食材を使って料理を組み立てるといったイタリア料理の概念などを説明した。
 続いて笹島シェフが、ソイタリアンフェアの開催概要について「10月12日が“豆乳の日”ということで、そこからスタートして全国各地の30店舗くらいのお店で地域の食材と合わせたオリジナルのメニューを展開するフェア」であると説明した。
 神保シェフは、不二製油の新素材「チーズのような豆乳ブロック」について、水牛のモッツァレラチーズのカプレーゼとの食べ比べを振る舞いながら、「同じ食材のトマトだが、(豆乳ブロックは)素材を引き立たせる風味やコク、そして味わいが非常にある」と紹介し、乳製品を使用できないアレルギーを持つ人やベジタリアンに対しても、「こうした豆乳を用いて料理を作ると、また新しい料理が出来上がる」という発見があったと語った。

 続いて清水社長が挨拶に立ち、世界で初めて大豆を低脂肪豆乳と豆乳クリームの分離に成功したUSS技術や、10月上旬発売の新製品である豆乳発酵食品『大豆舞珠(まめまーじゅ)ぶろっく』などを紹介した。新素材の特長としては、世の中に古くからあるイミテーションチーズと比べて「私どものチーズは、もとの原料は乳製品ではない大豆だが、ほぼチーズと同じ工程で作ることができたというところが大きな違いだ」と説明し、素材の味を引き立てる特長を強調。「単なるチーズの代わりでなく、新しいものである。新しいジャンルを作り上げていきたいという考え方で進めている」と展望を示した。

 当日は、幹事シェフ4名とフェア参加店のシェフが料理を披露し、メニューのポイントや新素材の使い方などを説明した。新素材に関しては、「チーズではないがおいしいし使いやすい」(ステファノシェフ)、「後味に野菜が残るのでこれを使うことで野菜のおいしさが引き立つ」(鈴木シェフ)、「もっともっと可能性のある食材」(神保シェフ)などと各シェフが絶賛した。
 また笹島シェフは、昨年のミラノ万博で“ティラティス”などのソイタリアンメニューに本場イタリア人から好評価が寄せられたことを振り返り、世界展開にも期待を寄せた。