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味の素が2016年秋季新製品説明会を開催

 味の素は7月12日、東京・港区の品川プリンスホテルにおいて「秋季新製品説明会」を開催した。初めに食品事業本部家庭用事業部長の森島千佳執行役員が、昨年度の日本食品の事業レビューや新製品について説明した。

 同社の2015年度下期と2016年4~6月の日本食品事業の販売状況は、前年同期比103%と、GDPや家計最終消費支出などの外部環境を上回るペースで好調に推移した。主力製品の「クノール カップスープ」は、今年4月からの価格改定にもかかわらず前年比105%で成長し、「ほんだし」や「Cook Do」シリーズも市場を上回るペースで成長している。
 同社は、事業を通じた社会課題への貢献として、社会・地域と共有する価値を創造することで経済価値を生み成長につなげるというASV(Ajinomoto Group Shared Value)を掲げている。森島執行役員は、同社の創業時の志や食品事業の理念を紹介しつつ、家庭用製品におけるASVの取り組みとして、健康な生活といった社会課題に対して「健康栄養の課題としては、過剰栄養と不足栄養と大きく2つの塊が多いと思う。過剰栄養は、メタボや生活習慣病につながるもの。不足栄養は、若い女性や子どもの栄養不足、高齢者のロコモといった課題にもつながってくる。それらの課題解決として、減塩、減脂、また野菜やたん白質をおいしく食べることで課題の解決に取り組んでいきたい」とした。この実現に向けて、多様化する生活者に寄り添う“For One”視点と、味の素グループ独自の高い付加価値“Specialty”によって引き続き製品開発とコミュニケーションを図る。

 2016年秋季新製品のうち、「『ピュアセレクト コクうま』65%カロリーカット」は、全卵化と独自技術・独自素材の活用によりさらにおいしくするリニューアルを行った。「ピュアセレクト コクうま」の独自素材には、コク味付与成分であるグルタミルバリルグリシン、油脂感増強成分であるコク味油を使用し、コク・油脂感を増強している。このほか、2016年秋季にはおいしさ・栄養価値創造に取り組んだ新製品・リニューアル品をそれぞれ13品種発売する。

 試食会場では、J-オイルミルズが新製品・改訂品を紹介した。新製品「『AJINOMOTO ヘルシーオメガバランス』1,000gエコボトル」は、生活者の食用油摂取に対する意識の変化に対応し、からだに大切な脂肪酸であるn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸をバランスよく含んでいる。
 新製品「『AJINOMOTO オリーブオイルエクストラバージン FRUTIA PREMIUM』180g瓶」は、鮮度にこだわった「AJINOMOTO オリーブオイル」の中でもさらに新鮮さにこだわり、摘みたてのオリーブ果実を12時間以内を目安としてできるだけ早期に搾った製品で、来場者はその特徴的な風味を試食体験した。
 新製品「『AJINOMOTO 健康 こめ油』600gUDエコペット」では、健康効果が話題となり大きくなったこめ油市場に供給体制を整えて参入し、さらなる活性化を図る。
 また、こめ油の発売に合わせてべに花油、グレープシードオイルのパッケージデザインも統一し、“素材油シリーズ”として栄養機能の訴求を強化する。