• 展示会

ifia/HFE JAPAN 2016が開催

 食品化学新聞社は、5月18~20日、東京ビッグサイトにおいて「ifia JAPAN 2016 第21回国際食品素材/添加物展・会議」「HFE JAPAN 2016 第14回ヘルスフードエキスポ」を開催した。展示規模は、450社、750小間となり、3万1,110人が来場した。

 J-オイルミルズは、昨年に引き続きレジスタントスターチ(難消化性でん粉)を約70%と豊富に含むコーンスターチ「アミロファイバーSH」の紹介に注力した。レジスタントスターチは、小腸で消化・吸収されず大腸に届くため、腸内細菌が栄養源として発酵利用しプレバイオティクス効果が得られるなど、様々な健康機能を発揮する。また、血糖値上昇抑制の機能から、近年盛り上がりを見せる低糖質の観点でも着目されており、着実に認知度も高まっている様子だ。

 ミヨシ油脂は、ω3脂肪酸(DHA・EPA)を含有した魚油パウダー「オメガヴィーパウダー」、畜肉・魚介類用品質改良剤「クレフルN」、風味を付与する粉末油脂「マジカルベース 焙煎ごま油」などを紹介した。「オメガヴィーパウダー」は、粉末化したことで魚油と比較すると酸化安定性が大幅に向上し、魚油臭が少ない、作業性が良好などの特長がある。今年5月には従来の10kgタイプにかわり1kgタイプを新発売し、より幅広い顧客の使用を可能にしている。健康食品やサプリメント、ペットフードなど、高付加価値品として高単価での販売が可能な製品への提案を進めており、ユーザー層の関心は高いという。

 築野食品工業は、少量添加で酸味刺激を出さずにpH調整できるフィチン酸や、抗アルツハイマー素材として注目されているフェルラ酸を紹介した。フィチン酸では、かんきつ類の剥皮において塩酸の代替として利用できる機能性を今年新たに紹介した。

 辻製油は、とうもろこしの胚芽からグルコシルセラミドを抽出し、同社の長年の研究により純度ほぼ100%にまで精製したセラミドを紹介した。トウモロコシの他にも、コメ、大豆由来を揃えている。最近では、国内試薬業界においてトップシェアを誇る和光純薬工業を販売元として、試薬研究用での展開を図っている。

 ノボザイムズジャパンは、食品用酵素のアスパラギナーゼ「アクリルアウェイ」をアピールした。同品は、食品の風味や外観を維持しながらアクリルアミド生成を低減させる機能を持つ。近々上市予定で、同社は他にもGMO由来酵素の政府による認可取得を進めている。

 BASFジャパンは、植物ステロールエステルの紹介に注力した。BASFは植物ステロールエステルにおける世界最大級のサプライヤーだが、この度わが国では、機能性表示食品制度に対応するシステマティックレビューを実施し、植物ステロールエステルを含む食品の日常的な摂取により、LDLコレステロール値及び総コレステロール値の優位な低減を確認した。これを基盤に今後のさらなる拡売を図っている。また同社は、機能性表示食品制度の効果的な運用のため、流通へのアプローチも積極的に行っている。

 日光ケミカルズは、可溶化力に優れた食品用ポリグリセリン脂肪酸エステルを紹介し、ビール系飲料の泡立ち改善やミルク系コーヒーの泡立ち抑制機能などをアピールした。

 三菱化学フーズは、40年ぶりに処方を改良したケーキ用起泡剤「リョートーエステルSP」シリーズ等を紹介した。同シリーズの改良では、長年にわたり顧客から指摘されていた欠点を克服し、乳化剤臭が少ない、卵の風味が強いなどを可能にしている。