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不二製油グループ本社と相模屋食料が「だいずオリジン㈱」設立

 不二製油グループ本社と相模屋食料は2015年12月16日、東京都内で記者会見し、両社合弁の新会社「だいずオリジン㈱」を12月1日付けで設立したことを発表した。
 新会社の社長には、相模屋食料の鳥越淳司社長が就任した。役員は、不二製油と相模屋食料それぞれから2名が出向する。相模屋食料から約11名が出向し、だいずオリジンの事業に関わる。資本金は3,500万円で、不二製油グループ本社が50%、相模屋食料が50%それぞれ出資する。売上目標は2016年度に4億4,000万円、2018年度に22億7,000万円を見込んでいる。
 油脂、製菓・製パン素材、大豆たん白事業をグローバルに展開している不二製油グループ本社と、大豆加工食品メーカーとして、約6,000億円の豆腐市場でトップシェアを確立している相模屋食料は2014年12月に「大豆加工食品事業」の業務提携契約を締結し、協業してきた。
 新会社の設立の背景について、不二製油グループ本社の清水洋史社長は、「会社の目的は、社会貢献であり、美味しさと健康を通して社会に貢献しようと考えている。当社は、大豆の原点に戻って、大豆の本当の美味しさを“大豆ルネサンス”として追求する取り組みを進めるとともに、独自の技術により50年以上研究開発を行ってきた。一方、相模屋食料は、この10年程で豆腐の商品開発・販売で5倍以上売上げを拡大している。この2つの力が合致することで、社会貢献できる良い会社ができると考えて、“大豆ルネサンス”をテーマに手を結んだ」と説明した。
 今後の計画について、鳥越社長は「2016年1月から商品開発を開始する。商品製造は、相模屋、不二製油の双方が受託する形になる。今までアイデアがあったけどできなかった、技術はあったけどどのように使って良いのか悩んでいたというものを全部ぶつけて新しい世界を作りたいと思う」と語っている。
 さらに、生産面での連携も進めていく。2016年4月に、不二製油の神戸工場内に約6億円を投じて、相模屋食料の神戸工場を設立し、相模屋食料の豆腐商品などを生産する。同年6月には、約9億円を投じて、相模屋食料の第三工場内にUSS製法の豆乳製造設備を、だいずオリジンの製造設備として導入する。