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不二製油と京都大学が共同研究講座

 不二製油と京都大学は3月16日、東京・浜松町の世界貿易センタービルのWTCコンファレンスセンターで、産学共同研究講座「『不二製油』大豆ルネサンス講座」の開設で記者会見を実施した。
 会見には、京都大学大学院農学研究科の松村康生教授および河田輝雄教授、不二製油の前田裕一研究開発本部本部長、廣塚元彦研究開発本部本部長付、木田晴康研究開発本部基盤研究所長らが出席した。 
 共同講座では、不二製油が長年にわたり蓄積した大豆および大豆食品研究の知見を利用・発展させる一方、学術的に先端レベルの検討を行うため、京都大学大学院農学研究科の「品質評価学分野」(松村康生教授)および「食品分子機能学分野」(河田照雄教授)の2講座との共同研究体制を取り、風味・物性・栄養機能のいずれの点においても革新的な技術の開発をめざす。さらに、産官学連携の重要なポイントである“得られた知見の迅速な実用化”を行っていく。
 契約期間は今年4月1日から3ヵ年で、設置場所は京都大学の宇治キャンパス内。特任教授に廣塚元彦不二製油研究本部農学博士)、特定助教に鄭 蕙芬氏、特定助教に水谷由記子氏(農学博士)、民間等共同研究員に柴田雅之氏(不二製油 研究本部)がそれぞれ就く。
 前田裕一本部長は「この講座の目標は、大豆の原点に戻って、風味・美味しさ・物性の研究を行い、より良い加工技術を確立する。また、大豆の生理活性物質が多く生成する処理および加工技術を確立することで、これらの技術を使ってグローバルに認められる革新的大豆食品を完成することである。それにより、人の栄養・健康や地球環境問題に貢献できるものと確信している」と述べた。