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カネカ「フードフェスタ2014」が東京で開催

 カネカとカネカ食品は6月16~17日、東京流通センターにおいて「カネカグループ フードフェスタ2014」を開催した。同社食品事業グループの新製品やアイデアメニューから、素材、技術、情報、経営ノウハウまで一同に集め、パン・菓子を中心とした食の総合プロデュースを目指した展示会で、大阪、福岡、東京、名古屋、札幌(9月25日、アクセスサッポロで開催予定)を巡っている。
 今年のテーマは「for smile つながるおいしさひろがる笑顔」。同社グループ食品関連の新製品・新素材コーナーに加えて、洋菓子モデル店やベーカリー焼菓子、定番菓子のアレンジなどを提案した。同社テクニカルアドバイザーである山崎隆二シェフによる仮想店舗「Boulangerie DRAGON」では、実際にパンを焼き、食事パンを提案。サンドイッチ・バイキングで好みの具材を組み合わせて新しいおいしさを発見する企画は大勢の来場者で賑わった。淹れたてコーヒー市場が活性化していることから、コーヒーとの“フードペアリング”に視点を置き、相性の良いパン・菓子を探る「Y・K CAFE」も注目を集めた。女子会に着目した「Heiwajima GIRLS COLLECTION」企画では、同社女性社員がパステルカラーのランウェイを舞台に、「彩りグリッシーニ」や「茶碗蒸しパンケーキ」などの流行を紹介した。こうした消費者目線で市場の変化を先取りし、新たな価値を有する製品や技術、物流サービスなどを複合的な提案は、顧客の強力なパートナーであり続けることを来場者に強く印象づけていた。
 また、昨年、食品販売会社4社を統合し、カネカ食品が誕生したこともあり、見て、触れて、体験して新しいカネカグループを発見するKaneka LABを設け、事業紹介にも力を入れた。協賛出展企業も前年を上回る約100社を数え、同社グループの調達力の強化を感じさせた。
 カネカ製品・新素材コーナーでは、今春の新製品であるコンパウンドタイプの付けマーガリン「ハイフレッシュHG」や、純生クリームブレンド用乳素材「ラシェンテα」、ナチュラルフレーバー「カネカフレーバーバニラ100」「カネカフレーバーシトラスベース」(2014年4月号既報)をはじめ、マーガリン・ショートニング、イースト、ホイップクリーム、フィリング類などを展示し、試食を交えてPRした。
 フィリング類では、バタークリーム「BTサンドクリームホワイト」を上市した。ホワイトチョコレートのような口溶けで練乳風味のフィリング(風味ファットスプレッド(加糖))だ。そのままでも使用できるが、自然な練乳の風味と甘味に仕上げており、ドライフルーツやナッツ等を混ぜた二次加工がしやすいベースとなっている。
 また、リテールを意識した小容量の製品も目立った。「ネオマーガリン」は、さわやかなバター風味と適度な塩味が感じられる口溶け良好なスプレッド用マーガリンで、使いやすい剣先ピローの荷姿を品揃えした。「パイメイトスティック7ミルク」は、ミルク風味の含糖タイプのスティックマーガリンで、生地がべとつかず、腰高でソフトな触感、口ごなれの良いパイ商品ができる。特にパイ饅頭など包餡機使用の練りパイに適している。新たに保管しやすい1kgの小型荷姿(1kg×5)を品揃えした。
 クーベルチュールを使用し、なめらかで濃厚なチョコレート味に仕上げて「ルークチョコ」や、卵をリッチに使用し甘さ控えめで、なめらかな口溶けが特長の「RKリッチカスター」といったフィリング、フラワーペースト類も新発売した。
 グループ会社の太陽油脂は、ドーナツ類などに向けたフライ用ショートニングの提案に注力した。コクのある風味とトランス脂肪酸対応を両立した「ココリンフリールAR」が好調に推移しており、今年新たに「ココリンフリールコットン」を上市した。綿実油のおいしさを追求するとともに、作業性の良いやわらかなフライ用ショートニングに仕上げた。砂糖泣きや油染みも抑制できる。