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不二製油中間決算は製パン・製菓素材が牽引して単体で2Q最高益に

 不二製油は11月6日、東京・港区の浜松町東京會舘において2013年度第2四半期決算説明会を開催した。連結業績は売上高1,186億2,800万円(前年比6.3%増)、営業利益64億3,100万円(同14.3%増)、経常利益63億7,300万円(同17.3%増)、四半期純利益38億9,400万円(同20.8%増)の増収増益となった。清水洋史社長は「売上高は1,186億円で、対前年70億円の増収になった。増えているが、この多くが円安で為替の影響で売り上げが伸びており、必ずしも数量が増えて売り上げが伸びたわけではない。単体の営業利益は第2四半期としては過去最高になった。一方、海外を含めた連結については64億円で10年度の83億円が過去最高だった。今期特にマイナスが出たのは大豆たん白で、原料代が高い上に為替が重なり、高い原料を使わざるを得なかった割りに、価格が上がらなかったのが大きな原因」と分析した。
 セグメント別では、油脂部門は、国内市場はヤシ油やパーム油等の原料価格下落を受けて販売価格が低下、販売数量も減少し、減収・やや減益となった。しかし、数量の低下は安売りをせず価格維持に努めた結果ともいえ「あまり心配はしていない」と清水社長。海外では、チョコレート用油脂の欧米での販売数量増や、円換算の増加が寄与して増収増益となった。一方、製菓・製パン市場は、国内では業務用チョコレート、特に猛暑の影響からアイスコーティングチョコが好調に推移し、クリームやパン用素材を含めて増収増益となった。海外も業務用のチョコレート、クリーム、マーガリン類が東南アジアで好調に推移し、増収増益となったように、製菓・製パン素材が利益の牽引役となっている。一方、大豆たん白については、数量増と価格改定を進めたが、原料価格の上昇をカバーできず増収減益となった。