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創立60周年を迎えた全油販連

 全国油脂販売業者連合会は10月16日、東京・中央区のロイヤルパークホテルにおいて第60回定時総会を開催した。今年は役員改選期に当たらず、すべての議案審議も満場一致で承認。第1部の総会終了後には創立60周年記念講演・講話会、祝賀パーティが行われた。
 第2部では、ぐるなびの溝上宏取締役執行役員を講師に招き、「ぐるなびビッグデータから導かれる食の今後」をテーマに記念講演会が行われ、第3部では農水省食品製造卸売課の長井俊彦課長が「食をめぐる情勢等について」と題して、介護食品をめぐる事情や論点、消費税の円滑かつ適正な転嫁について記念講話を行った。
 その後、祝賀パーティへ場を移し、はじめに浅井修会長が挨拶に立ち、「今年60回を迎えることができたのも、昭和28年に本会が設立されて先輩方が経済の変遷の中、一生懸命尽力されて今日を迎えることができたと思っている。われわれ現役世代も当然、これから先を一生懸命努力していかなければならない。今春の流行語「いつやるの?今でしょ」ではないが、行動できる全油販連として、皆様の力を借りながら進めたい。また、次世代の若い人たちの育成についてもよろしくお願いしたい」と語った。

 続いて、農水省の長井課長と、日本植物油協会の今村隆郎会長が祝辞を述べた。日油協の今村会長は「全油販連の設立時は、戦後の復興期から新しいものへ生まれ変わる時代の転換期だったと考えている。そうした厳しい時代に、新しい日本に向けて一致団結して立ち向かおうという意思のあらわれから、こうした組織ができあがったと理解している。その後、高度成長期を迎え、食の欧風化とともに植物油は大量生産・大量消費の時代を迎えたが、その時代に沿って卸売業の機能も大きく変化していったと思う。ひとつは、従来のような在庫管理を中心とした市場調整型から、情報を駆使し、市場のニーズを把握するような洗練された合理的な機能に変化していったことだ。昨年、植物油協会も50周年を迎えた。その意味では、卸売業のそうした機能の変化とともに、私どもも卸の方々と堅い絆と信頼関係を深める努力をしてきた。その間、大変な困難はあったが、一緒に乗り越えられたことにまず感謝したい。また、(日油協より)10年先を歩まれたその足跡を十分に学びながら、これからの活動に生かしていきたい。創立60周年というのは、次の時代に向けたひとつの大きな時代の転機と思っている。全油販連と植物油協会の絆をさらに強固なものにしながら、これから80年、100年とともに歩みを一緒にさせて頂き、良い関係を作っていきたい」と語った。