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花王コラボレーションフェア2013が開催

 花王は6月11~12日、東京・港区のザ・プリンスパークタワー東京において「花王コラボレーションフェア2013」を開催した。2008年から毎年開催しているもので、有力チェーンストアなど取引先関係者(国内1,400名、海外60名ほど)に向けて、新しい価値創造による市場活性化をテーマに、花王グループの新製品や重点品を紹介・提案した。開催に先立ち11日に花王の澤田道隆社長、花王カスタマーマーケティングの高橋辰夫社長が記者会見を行った。
 澤田社長は、昨今の市場環境に触れた上で「急激に変化していく不安定な時代こそ、安心、安全、信頼、安らぎをベースにした高付加価値商品が受け入れられるのではないかと思っている。健康、高齢化、環境といった社会的課題にしっかりとマッチし、消費者に驚きや感動、気付きを与えられる新しい価値提案が受け入れられるのではないかと思っている」と述べたように、今回のコラボフェアではそうした視点に立った商品提案に重点が置かれた。
 4月に発売した「ヘルシアコーヒー」は、「非常に好調に推移しており、発売当時のインタビュー等で答えた以上に良い形で進んでいる。これまでの缶コーヒーのイメージと少し違う傾向もみられる。例えばCVSだけでなく、GMSやドラッグストアなど幅広いところで買われている。もうひとつは、女性の方にも買われている。幅広く健康・予防に役立つということで、そうした方向に進んでいることを喜ぶとともに、できるだけ多くの方に愛飲頂きたい」と語った。
 また、環境面では4月に発売した衣料用粉末洗剤「アタック高活性バイオEX つめかえパック」が非常に好調に推移しているという。「1987年にアタックを発売以来、23回の改良を続けてきたが、これは(つめかえ用の)袋を作るだけで7年の歳月をかけた。一番の特長は、普通、袋をハサミで切って詰替えると粉舞いするが、そうではなく、入れてから切る発想にまず立った。また、三角形のヒートシールをしてあり、パッとはこの形に広がるように精巧に作られている。さらに、入れて切るとき、確実に真っ直ぐ切れる袋になっている。廃棄物量90%削減、CO2排出量60%削減にもなる」と語った。
 また、すすぎ1回を実現した超濃縮液体洗剤「アタックNeo」でも環境訴求に取り組んできた。その「アタックNeo」の第2の革新と位置づける「ウルトラアタックNeo」を8月1日に発売する。「格段に洗浄力が上がるので、スピードコースでも例えば10数分洗濯していたものを5分で済むレベルまで上がった。これによってさらに環境訴求を高めることができる。こうしたことに関しては、リーディングカンパニーとして誇りを持って進めていきたい」と意欲を示した。

 海外の状況については「中国のメリーズが好調に推移しており、中国の衣料用洗剤『アタック瞬清』も中国政府から例えば節水など環境訴求ができる洗剤として一緒にイベントを行っている。定着化しつつあるので、こうした健康、環境を訴求したものを海外でもしっかりやっていきたい。また、タイでは手洗い洗剤が好調で、インドネシアでも洗えるナプキンが好調だ。『めぐりズム』なども海外の愛用者が増えており、当社商品がグローバルに様々な形で広がっている。世界の人々の豊かな生活文化の実現、社会のサスティナビリティに貢献するという花王の使命をしっかりと果たすべく、もの作りを進めていく。使って頂いて笑顔になる商品を、使って頂いた結果、社会貢献につながり、世界の人々が笑顔になる取り組みを進める。笑顔を作り出す活動そのものが花王グループのよきモノづくりであることを胸に刻みながら、活動を進めたいと考えており、そうした商品を心を込めて作っている」と強調した。