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第16回「ファベックス2013」が東京ビッグサイトで開催

 惣菜デリカ・弁当・中食・外食業界の業務用専門展「ファベックス2013」が4月3~5日に東京ビッグサイトで開催された。約250社・500小間が出展しており、油脂関連メーカーも多数出展した。

 日清オイリオグループは、フルライン戦略のもと展開する商品「モノ」とともに、消費トレンドにあわせた業態別のメニュー、サービスといった「コト」の提案に重視した取り組みを進めている。モノの面では、6月より新発売する「日清スーパーロングキャノーラ」が来場者の注目を集めた。日清キャノーラ油の“カラッとサクッと、油っこくない”特長はそのままに、独自のSL製法を活用することで、フライ時の酸価上昇を約10%抑えることができ、長持ち機能が実感できる経済的なフライ油だ。コトの面では、和食、洋食、居酒屋、デリカの4つの業態にあわせたメニュー提案を行った。
 洋食レストラン向けには、例えば、オイルフォンデュを提案。普通は塩をつけて食べることが多いが、オリーブ油やゴマ油、オリーブ&レッドペパーのような風味油を使ったディップソースにつけて食べることを提案していた。
 築野食品工業は、におわない、へたらないコメ油の特長をアピールした。コメ油とナタネ油それぞれを48時間加熱した後に、冷凍コロッケを5分間揚げた実験映像で、フライ中の泡の量がコメ油の方が圧倒的に少ないことを紹介した。また、加熱した際に、コメ油の方がにおいが少ないことを体験できるコーナーも設けた。加熱時の青臭い臭いや刺激臭には、油溶性のものと水溶性のものがあるが、どちらもコメ油の方がニオイを抑えられ、クセがないことを提案した。
 また、今年2月に発売した「山椒香味油」も紹介した。コメ油を使用し、細かく砕いて山椒の風味と刺激を引き出した香味油で、和食からフレンチ、イタリアン等、様々な食シーンで新たなメニュー作りができる。原料の山椒も同社のある和歌山県産の「ぶどう山椒」を使用しており、和歌山にこだわって開発されている。ぶどう山椒は、他の山椒よりもフルーテイで甘い香りが特長となっており、熱で香りが飛ばないように石臼で挽いているため、挽き立てのような芳醇な香りと程よい刺激が口の中に広がる。山椒香る和風ペペロンチーノのほか、山椒香味油を冷奴にかけることで香りも爽やかで、驚くほど豆腐がなめらかになる。97gで900円(税抜)の家庭用商品から販売を始めているが、今後、業務用での販売も視野に入れている。
 リボン食品は、13年春夏の新商品として、スイートポテトや冷凍成型パイシート、冷凍パイ生地、バター風味の「ロイヤルグランデ」シリーズあわせて11品を発売した。展示ブースでは特にパイを身近に感じてもらうことをテーマに、「シェフのパイ・ラボ」と「焼成パイ」を使用したパイメニューの紹介を行った。
 品質と使いやすさが魅力の冷凍パイシート「シェフのパイ・ラボ」シリーズからは、新たにポーションパックを発売している。また、バター風味のマーガリン「ロイヤルグランデ」は焼き菓子からクリームまで幅広く使えることが好評となっており、今春新たに、ミルク風味と焦がし風味の2品を追加してシリーズ化した。
 竹本油脂は、「太白胡麻油」「太香胡麻油」といったゴマ油やラー油等を紹介した。メニュー提案では、特にゴマ油と様々な素材をあわせたTKG(卵かけご飯)に力を入れており、プレミアム感の高い同社のゴマ油と日本農産工業の「ヨード卵・光」とのコラボ展開も行っている。ご飯メニューでは、そのほか、コク味がクセになる「オイル明太子おにぎり」をはじめ、ゴマ油を使ったおにぎりの提案を強化している。
 和食や中華だけでなく、洋食への用途拡大で成功事例が増えてきた。例えば、バル向けのメニューとして、ゴマ油フレーバーのフライドポテトは人気メニューになっている。揚げ立てのフライドポテトに純正ゴマ油をまぶして香り付けしたもので、ゴマ油を使うことによって、冷めてからも香りが消えずおいしく食べられる。また、定番のローズマリーフォカッチャをゴマ油でアレンジ。生地にも練りこみ、表面に開けた穴に「太香胡麻油」を注いで焼き上げれば、フォカッチャの変化球として、バリエーションを広げられる。
 九鬼産業は、今春新発売した「和食に合うごま油」「韓国料理に合うごま油」をはじめ、バラエティに富んだゴマ油、練りゴマ、すりゴマなどの食品ゴマを紹介した。