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社福協が科学的な健食素材サイトを開設

 一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会(社福協)は、12月19日より「健康食品素材の科学的実証データベース(Health Food Material Scientific Darabase=HFSデータベース)」(http://www.hfs-data.jp)のウェブサイトを公開する。これに先立ち社福協は12月7日、記者会見し、同サイトを作成した狙いや背景、その概要について説明した。

 健康食品素材といっても、法的に健康表示が認められた保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)の関与成分は約120品目で、健康表示の認められていない、いわゆる健康食品の成分について消費者は体験談や広告を頼りに選択しているのが実情だ。
 (独)国立健康・栄養研究所の「健康食品の安全性・有効性情報」や、(社)東京都薬剤師会などのサイトもあるが、立場上、慎重な記述で物足りなかったり、閲覧者を満足させるには必ずしも十分ではないといった声もあったという。そこで、「国内外で、ヒト試験で十分に実証された科学的根拠のレベルが高い情報と公的機関の評価した結果をもとに、信頼性のあるデータベース」として作成したのがHFSデータベースだ。

 サイト開設にあわせて、ビタミン・ビタミン様物質、ミネラル44品目について公開し、今後3年間で、タンパク質・ペプチド・アミノ酸、脂肪酸、炭水化物、食物繊維(以上2011~12年度予定)、植物・動物由来、微生物、キノコ(2012~13年度予定)をあわせ約300品目の素材データベースとしていく計画だ。半年を目処に情報の追加や書き替えを行う予定としている。
 健康食品素材の総合評価ページは無料で閲覧できる。公的健康表示・報告書要約、論文抄録、医薬品情報については登録制で、2013年4月以降(予定)は有料(1カ月当たり約83~150円)。

 同サイトの執筆委員は、名古屋文理大学健康生活学部の清水俊雄教授、東海大学医学部の久保明る教授、武庫川女子大学薬学部の篠塚和正教授、フレスコ・ジャパン有限会社の寺田千寿子学術主任、高輪メディカルクリニックの仁瓶史美学術主任の5名。監修委員には、東京大学名誉教授の上野川修一氏や大妻女子大学名誉教授の池上幸江氏ほか、油脂関連では九州大学名誉教授の菅野道廣氏も加わっている。