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2011年アメリカ大豆品質展望会議が開催

 アメリカ大豆コンファレンス・チームが来日し、11月17~18日にかけて東京アメリカンクラブにおいて「2011年アメリカ大豆品質展望会議」を開催した。
 米国農務省の需給報告によると、2011/12年度の米国大豆の生産量は前年比91.5%の30億4,600万buにとどまったとみられる。降雨による作付けの遅れや、夏場の乾燥気候に加え、東コーンベルトでは雨が多く収穫が遅れた。アメリカ大豆協会役員のボブ・ヘンリー氏は「2011年の作付け、収穫は極めて厳しい状況だった」と振り返った。
 今期新穀の品質調査については、ミネソタ大学のセス・ネイブ教授が説明。たん白質は平均で34.8%(前年35.0%)、油分は18.2%(同18.6%)で、いずれも前年を下回ったという。過去25年平均は、たん白質35.3%、油分18.7%であり、ネイブ教授は、「今年度の米国大豆は、過去の年々の変動の範囲内の品質であろう」との見解を示した。ただ、たん白質は2008年の34.1%以来の35%割れ、油分については2008年の19.1%から09および10年18.6%とやや低下傾向で18.2%という数字は1995年以来の低水準になる。
 市況展望について説明したNPK Fertilizer Advisory Service社のデイビッド・アスブリッジ社長によると、2011/12年度の米国大豆需給は、生産量の減少にしたがって消費量も減少するが、「期末在庫は減少見通しにあり、価格は跳ね上がるだろう」と予想している。
 また、2012年の作付け予想については、ha当たりの収益がコーン1,464ドルに対して大豆は889ドルが見込まれることから、「コーンが拡大し、大豆はほぼ横ばいと予想する」という。