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かどや製油が第2四半期決算は減収増益

 かどや製油は11月11日、都内で平成24年3月期第2四半期決算説明会を開催した。
 当期の業績は、売上高109億5,200万円(前期比3.1%減)、営業利益15億8,700万円(前期並み)、経常利益15億7,700万円(前期比0.9%増)、当期純利益9億1,300万円(同5.6%増)の減収増益となった。
 カテゴリー別の売上高は、ごま油が86億9,300万円(前期89億8,400万円)、食品ごまが19億9,900万円(同20億4,700万円)、脱脂ごま他が2億5,800万円(同2億7,300万円)で、いずれも減収となった。ごま油については、家庭用や輸出用の販売数量は増加したものの、業務用は食べるラー油ブームが一段落し想定以上の落ち込みとなったことに加え、焼肉業界の冷え込みの影響を受けた。家庭用や業務用の販売価格に大きな変化はなかったが、輸出用は円高と値下げにより低下した。食品ごまは、デフレ環境下における買い控えなどから、数量は微減、価格も低下した。
 なお、売上原価については、販売数量が減少して、原料払出価格も低下した。仕入れ価格が約6%上昇したものの、円高の影響が約10%あり、打ち消すかたちとなり、ごま油では約3%の低下、食品ごまでも約1%の低下となった。

 下期は、計画に対し上期の売上高で未達の3億5,000万円をカバーするため、売上拡大策に積極的に取り組み、通期で売上高224億円、営業利益26億円、経常利益26億円、当期純利益15億5,000万円を目指す。
 下期のごま油の販売施策について、家庭用では、主力商品の200gを中心に特売回数を増やすとともに、消費者キャンペーンを10~12月にかけて実施する。また、ダブルブランドの新規投入も増えており、プラス要因になるという。業務用について小澤二郎社長は「販売促進の実施や、新規の大口ユーザーに納入していくことで、すでに成果が出つつある。下期に何としても取り返したい」と、積極的な拡販策を実施する考えを示した。一方、輸出用については、震災後、供給不足を懸念した米国やカナダ等の取引先から前倒しの注文が増加し、下期に入りその反動で一時もたついたものの、再び需要は回復。「だいたい予定通りの販売が下期もできると思う。既存の顧客に対する販売促進や、新しい取引先が増えているので、その効果が下期に出てくる」と語った。