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不二製油の中間決算は増収減益
欧米でのマーガリン事業など新規事業計画も

不二製油は11月8日、東京・浜松町の世界貿易センタービルにおいて2011年度第2四半期決算説明会を開催した。
 海老原善隆社長は、第2四半期の決算について「売上高は1,165億円で89億円の増収となったが、営業利益は23億円減少の60億円となった。国内は厳しい環境の中頑張ったが、海外事業の減益が大きかった。CBE(チョコレート用油脂)の価格が競争の激化とカカオバターの相場下落による影響で下がったことと、原料油脂価格の高騰が響いた」と語った。
 また通期の業績について、連結売上高が2,486 億円(前年比259 億円の増加)、営業利益134 億円(同32億円の減少) との見通しを明らかにした。CBEの急速な収益改善が望めないことや、高値の原料在庫を抱えていることなどで、海外事業の厳しさが継続するためと説明されている。CBEの収益悪化の対策として,海老原社長は「2~3年は利益を期待しないことを前提にシェア拡大、販売数量の拡大を図る」という考えを明らかにした。
 また、同社は今後の事業計画として、欧米でのマーガリン生産、マレーシア・カリマンタンのパーム農園への資本出資、インドネシアのムシンマスとの合弁工場でのCBS/CBR生産の強化、中国における大豆たん白事業での現地パートナーとの提携などを検討していることを明らかにした。