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「第16回チョコレート・ココア国際栄養シンポジウム」が開催

 日本チョコレート・ココア協会は9月16日、東京・大手町の経団連会館で、「第16回チョコレート・ココア国際栄養シンポジウム」を開催した。
 今年は「カカオ由来プロシアニジン画分によるモデル生物C.elegansの寿命延長」(東京薬科大学生命科学部の井上英史教授)、「脳内セロトニン放出増加とストレス緩和‐カカオ成分の作用‐」(中村学園大学栄養科学部の青峰正裕教授)、「ココアの抗インフルエンザウィルス効果」(埼玉医科大学総合医療センター高度救命緊急センターの間藤卓准教授)、「チョコレートの魅力:それは心理的なものか生理的なものか?」(英国・スウォンジー大学デビッド・ベントン心理学教授)という、4題の講演のほか、ディスカッションが行われた。
 ベントン教授は、チョコレートの魅力の要因について分析し、チョコレートには、フェニルエチルアミン、アナンダマイド、テオブロミンなど脳内で薬のように働く成分が含まれているが、こうした物質の含有量は非常に少なく、生理的な効果が得られる量までチョコレートを食べることは困難という見解を示すとともに、チョコレートに対する心理的な要素(美味しさ、楽しくさせる等)が重要という考えを明らかにした。