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チョコレート製造技術のすべて<予約受付中>(翻訳:古谷野哲夫、佐藤清隆)

「BECKETT'S Industrial Chocolate Manufacture and Use FIFTH EDITION」の翻訳「チョコレート製造技術のすべて」が6月25日発刊予定です。訳者は、古谷野哲夫氏 佐藤清隆氏です。現在予約受付中です。初版部数が限られておりますので、お早めにお申し込みください。
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■内容紹介
本書『Beckett’s Industrial Chocolate Manufacture and Use』は,1988年に初版が発行されてから、世界中で「チョコレート製造技術のバイブル」とされてきた.その後に改版を重ねる毎に最新の知見が取り入れられているばかりでなく,解説されている範囲も広がり,今回翻訳発刊される第5版は,まさに「チョコレート製造技術のすべて」が詰まった本へと進化している.
 また,本書の改版の間には入門書とも言うべき「The Science of Chocolate」(訳書「チョコレート カカオの知識と製造技術」幸書房)も出版されており,編著者であるベケット氏のチョコレート技術の啓蒙に対する執念をも感じさせる.
 本書はテーマ別に30もの章から構成されており,それはチョコレートに関連する領域が多岐にわたっていることを示すものである.それぞれの項目で多くの分野の研究者が活躍しているが,まだ未解明の課題も山積している.
5000 年以上前から人類が食べてきたチョコレート(カカオ)は極めて興味深い研究対象であり,広い学問分野を横断的に理解しなければその全体像を捉えることはできない.それは人類学や植物学,物理学,化学,栄養学,生理学などを含むもので,カカオやチョコレートに関連するこれら学問分野をまとめるような,言わば「チョコレート学」をもってして,総体的な理解ができるものと考える.
 ベケット氏は長年にわたってネスレ社のチョコレート研究をリードしてこられたが,初版から始めて30 年以上になる本書は,彼のチョコレートにかける情熱と知識の結晶である.もちろん,本書の高い水準は編著者としての彼の高い能力に帰するが,そこにはイギリスのチョコレート研究の歴史が反映している.
 現状,日本語で著されたチョコレートの製造技術を網羅的・体系的に解説した書籍はほとんど存在せず,チョコレートの製造に従事する人々は、独自の見解に基づく手法で製造を行っている.しかしチョコレート製造技術の的確で飛躍的な進歩のためには,基盤技術の理解を共有し、その上で独自技術を構築することが何よりも重要であろう.基礎技術を詳述する本書の訳書はその一助となることに疑いがなく,本訳書が日本のチョコレートの歴史に新たな一歩を刻むことを希望してやまない.
古谷野哲夫、佐藤清隆


第1章 伝統的なチョコレート製造方法
第2章 カカオ豆:木から工場まで
第3章 カカオマス、ココアバター、ココアパウダーの製造
第4章 糖類と甘味料
第5章 乳由来原料
第6章 チョコレートクラム
第7章 ココアバターと植物油脂の性質
第8章 カカオとチョコレートにおける香気発現
第9章 粒子径の減少
第10章 コンチング
第11章 チョコレートの流動特性
第12章 大量チョコレートの取り扱い
第13章 テンパリング
第14章 モールディング、エンロービングとチョコレート製品の冷却
第15章 新しい装置と工程
第16章 チョコレートパンニング
第17章 チョコレートの再利用
第18章 職人的なチョコレート製造
第19章 チョコレートコンパウンド、コーティング
第20章 配 合
第21章 チョコレートとカカオ製品の官能評価
第22章 チョコレートの栄養と健康
第23章 品質管理と賞味期間
第24章 試験機器
第25章 チョコレートの製造加工における安全性の問題
第26章 包 装
第27章 世界のチョコレート菓子市場
第28章 チョコレート製造における法的側面
第29章 知的財産:製品や工程の保護
第30章 将来の動向

定価・体裁

定価19800円(本体18000円)・B5変形 680ページ(カラー印刷)